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「巨人の影」攻略記(その10、剣の継承者)

死の罠を越えて

 

リモートNOVA→フォーティ『巨人を倒す手段を求めて、危険な〈ゴルゴンの墓所〉に踏み込んだドラゴン勇士団の一行。その進路が3方向に分かれたところで続いたんだな』

 

アスト→グース「どちらに向かえばいいかは、デスティニーマップとやらが導いてくれるんだろう?」

 

フォーティ『地図を見ると、魔人に聞け、と記されていた』

 

グース「直接、教えてくれるんじゃないのかよ」

 

フォーティ『だから、ランプを3つの道にそれぞれ振り向けて、中のトウィクシルに匂いを探らせる』

 

ダイアンナ「『やれやれ。ぼくは働きたくないって言ってるんだけどな。匂いを嗅ぐのだってタダじゃないんだよ』と、トウィクシルはブツクサ文句を言う」

 

フォーティ『ドラゴン勇士団の物語に参加するのもタダじゃないんだ。特等席で物語を堪能したければ、お前も傍観者ではなくて、役割を果たせ』

 

ダイアンナ「『魔人使いが荒いご主人さまなんだから。だけど、世界を救う物語だから退屈はしないね』と言いながら、それぞれの道をクンクンと匂う。『まっすぐ進むと、ドラゴン臭いね。左は……岩が転がって来そうな臭いがする』」

 

グース「臭いで、そんなことまで分かるのかよ」

 

ダイアンナ「魔人の嗅覚は、人間とは違うものも嗅ぎ分けられるのさ。『そして右の通路は臭いよりも音の方が響くな。それを発しているのが悪魔っぽいけど』」

 

グース「魔人と悪魔って何か違うのか?」

 

ダイアンナ「どちらも異世界から召喚された存在って意味では同じだけど、出自が微妙に違う。ランプの魔人は精霊の一種で、自然の諸力に根ざしている。悪魔(デーモン)は奈落生まれで、より暗く破壊的な衝動に満ちている。一般的な人間にとってはどちらも大差ないように思えるけど、エルフなんかは精霊に親和的な一方で、デーモンは嫌うだろうね。闇エルフの一派は除いて」

 

グース「つまり、魔人はまだ自然寄りで、話が通じる。悪魔はより闇と堕落とかに関係しているってことか」

 

フォーティ『作品世界にもよるが、善悪の基準によるなら、魔人は中立で敵意は少ないが、悪魔は文字どおり悪だろう。まあ、タイタンの世界観では、精霊の世界も、奈落もまとめて魔界と称されて、ガイド本に詳細が記されているが……フォーティもその辺は詳しくないからな』

グース「とにかく、3つとも何やら危険っぽいってことだな」

 

フォーティ『問題はお宝の匂いだ。危険の臭いは分かったので、その危険を乗り越えた先にある戦利品の匂いが嗅ぎ分けられないか?』

 

ダイアンナ「『要求の多いご主人さまだなあ。いいよ、やってみる。クンクン。左の大岩ルートは罠だけで、宝なんてない。宝がありそうなのは右の悪魔ルートだ。ドラゴンのルートには宝がありそうでない』って感じだね」

 

フォーティ『決まりだな。宝がある悪魔ルートに入る。宝を持たないドラゴンに用はない』

 

ダイアンナ「では、他の道はIFルートってことで、先に処理するかね」

 

IFルート:大岩とドラゴンの道

 

ダイアンナ「簡単なのは、大岩ルートだね。左の236番に入ると、道が上り坂になっている。そして、グースが床の敷石に仕込まれた罠のスイッチを踏んでしまうんだ」

 

フォーティ『ドジを踏むのは、グースの担当なんだな』

 

グース「いや、だってよ。オレの専門は野外なんだ。洞窟の中の機械仕掛けな罠なんて、分かるわけがないだろう?」

 

フォーティ『とにかく、転がる大岩からは一目散に走って逃げないと』

 

ダイアンナ「【エルフのブーツ】を履いていれば駿足で走れるので安心だね。グースの手を引っ張って、十字路に逃げ込むことができる。無事なので運点+1がもらえる」

 

フォーティ『IFルートだから関係ないけどな。岩はどうなった?』

 

ダイアンナ「十字路付近の通路が狭くなっていたので、壁の間に挟まって停止した。こちらの通路は通行不能になったので、まっすぐ(悪魔ルート)か左(ドラゴンルート)に進むしかない」

 

グース「オレたちの向きが変わっているから、まっすぐの意味が変わっているんだよな」

 

フォーティ『地図を書かずに、文章だけで方向を読んでいると、こんがらがる元だ。東西南北で表現されているならともかく、左右はどちらを向いているかで変わって来るからな。念のため、ここまでの地図を示しておこう』

 

●〈ゴルゴンの墓所〉の地図(その1)

 

          ドラゴン?

            l

      大岩の罠ー十字路ー悪魔?

            ↑

          ダーツの罠

            ↑

            扉

            ↑

         コウモリの群れ

            ↑

           入り口

 

ダイアンナ「なお、【エルフのブーツ】がなければ、技術点判定を行う。成功すれば問題ないけど、失敗すれば間に合わずに、大岩に潰されてバッドエンドだよ」

 

フォーティ『備えなければ、即死罠ってことだな。備えあれば、運点+1がもらえるラッキーポイントだけど、最適解狙いなら、【エルフのブーツ】を履いて大岩ルートに入ってみることだ。まあ、そこまで細かく稼ぐのも、攻略としてはみみっちい感じがして、今回はパスしたけど』

 

グース「で、次はドラゴンルートか」

 

フォーティ『たぶん、一番安全かつ確実なのは、最初の十字路をまっすぐ進んだこちらだと思うんだ。無難さを求めるなら、こっちを推奨する』

 

ダイアンナ「ドラゴンルートはパラグラフ286番だね。通路の左右の壁に、竜の頭の彫刻がいくつも配置されていて、開いた口からは煙が立ち上っている」

 

グース「通路を進むと、火炎放射で焼かれる仕組みっぽいな」

 

ダイアンナ「通路の入り口の右壁にレバーが突き出している」

 

グース「レバーを操作すれば、安全と見た」

 

ダイアンナ「実はレバーを動かさない方が安全で、そのまま進むと普通に通り抜けられて、運点+1なんだよ」

 

グース「レバーを動かすと?」

 

ダイアンナ「ドラゴンの頭からゴーッと炎が噴出して、それをすり抜けて進まねばならない」

 

フォーティ『一応、レバーを戻せば火も収まるので、安全に進めるんだけどな。その場合は、運点がもらえない。愚かな選択は、レバーを戻さずに火の中を走り抜けることだ』

 

グース「勇士団はたとえ火の中、水の中の精神で、罠を踏み越えるんだろう?」

 

フォーティ『危険を冒すのが冒険者の生きる道だが、その危険を突破できずに死んでしまったら残念極まりないので、IFルートという前提でチャレンジャーになる』

 

グース「攻略記事のためだ。頑張れ、兄貴」

 

フォーティ『お前もいっしょについて来るんだよ。俺たちは一蓮托生だからな』

 

ダイアンナ「【エルフのブーツ】を履いていれば、噴き出す炎の合間を縫って、無傷で通路を駆け抜けることができるよ」

 

グース「大活躍だな、【エルフのブーツ】」

 

フォーティ『お前はブーツを履いてないんだから、ギリギリのところで身を屈めて、ヘッドスライディングで滑り込みセーフって感じだが』

 

ダイアンナ「ブラックサンドのベイズボールをネタにした小粋なジョークを披露してくれるんだよね」

 

グース「どんな時でもウィットは忘れない。これこそ、良き相方に望まれるキャラ付けってことさ」

 

ダイアンナ「【エルフのブーツ】を履いていないときは、運だめしを行う。成功すると、体力2点の火傷だけで済む」

 

グース「失敗すると?」

 

ダイアンナ「技術点1点と体力点6のダメージだ。グースも手足に火傷を負って、2人とも傷の手当てをしながら、先へ進むことになる。いずれにせよ、この後はパラグラフ276番へ進んで、悪魔ルートと合流する予定」

 

フォーティ『そもそも、レバーを動かさなければ、安全に通れるルートなんだな。楽に攻略したければ、ドラゴンルートがお勧めだが、楽な道が面白いとは限らない』

 

ダイアンナ「面白さのためには、敢えて苦難に挑もうってことだね」

 

フォーティ『ああ、悪魔ルートに挑戦だ』

 

悪魔の道

 

ダイアンナ「悪魔の道は厳しいって、序盤のアンヴィルで言ってたよね」

 

フォーティ『このルートに踏み込む際に、悪魔の唸り声が警告するように聞こえて来るんだな。作者が警告してくれているように、通路を引き返して別ルートを進むように促されるんだが、こんなことに怯む勇士団ではない』

 

グース「オレは団長の無謀さに巻き込まれたくはないんだが、覚悟を決めて、迫り来る悪魔に弓を構えるぞ」

 

ダイアンナ「やがて、あなた方の前に出現したのはスクリーミング・デーモン(金切り声の悪魔)。巨大な幽霊のようなアンデッドで、灰色の死に装束をはためかせ、大きな頭とぽっかり開いた口、小さな白い目を持っている。そして長い巻きひげのような前腕で前衛のフォーティに襲いかかろうとするんだが……」

 

グース「危ない、兄貴。支援のために、すかさず矢を撃つぜ」

 

ダイアンナ「相手は霊体らしく、矢はその体をすり抜けるのみ」

 

グース「オレは無力だ……」

 

フォーティ『こいつに特効があるのは【悪魔の剣】だが、【竜の剣】でも斬れないことはない』

 

ダイアンナ「接近戦の前に、デーモンは特殊能力の金切り声であなたたちを気絶させようとする。ここで【ゴブリンの耳垢】を耳栓代わりにできないとバッドエンドになるってことで」

 

フォーティ『こんなこともあろうかと買っていたんだ。デスティニーマップの導きでな。貴様の特殊能力など、運命神の加護を受けし俺には通じん。素早く音波攻撃に対策を施し、【竜の剣】で斬りかかる』

 

ダイアンナ「こっちの能力は、技術点10、体力点6だよ」

 

 恐るべきデーモンの触腕を素早くかい潜り、竜の剣士フォーティは魔剣で霊体に突き込んだ。

 光り輝く刃が不浄のデーモンの体を貫き、濃い緑色の体液がほとばしる。

 のたうち回るデーモンは断末魔の悲鳴を上げると、呪われた魂ごと魔界へ消失した。

 

フォーティ『ダイス運も絶好調で、無傷で倒したぞ。さすが俺』

 

グース「その間、オレはデーモンの金切り声に耐えられず、ピクピクと痙攣しながら気絶している」

 

フォーティ『大丈夫か、グース。もう、悪魔は倒したぞ』

 

グース「う、う〜んと身じろぎして、かろうじて意識を取り戻す。……もしかして、兄貴が倒したのか? あの恐ろしい魔物を?」

 

フォーティ『意外と歯応えがなかったな。魔剣の力があれば、打たれ弱いとも言える。もちろん、腕の立つ剣士でなければ、奴の触腕をかい潜って、本体に刃を当てることも難しかったろうがな』

 

グース「さすがは兄貴、真の英雄の名にふさわしい漢だ。魔界のあんな恐ろしい悪魔を倒すなんて、並の冒険者にはできやしねえ」

 

フォーティ『運命神の加護に感謝ってことだな。さあ、先へ進むぞ』

 

ダイアンナ「通路の先には、デーモン印の王座が壁際に据えつけられている。この王座に座ってみるか、十字路に戻るかだけど?」

 

フォーティ『王座に座ると、自分がデーモンに体を乗っ取られたりしそうで怖いので、トウィクシルに尋ねるぞ。座っても大丈夫そうかって』

 

ダイアンナ「トウィクシルは匂いをかいでこう言う『悪魔くさいけど、魔力は感じない。それよりも、お宝の匂いがするよ。王座の仕掛けがキーみたいだね』」

 

フォーティ『それなら、安心して座ろう』

 

ダイアンナ「すると、カチッという音とともに王座が回転し、奥の壁に向かい合う。同時に壁が開いて、隠し通路が現れて、王座ごと通路の奥に運ばれようとするよ」

 

フォーティ『グース、王座に飛び乗れ』

 

グース「おっかなビックリ、王座の背もたれに後ろから飛びつくぞ」

 

ダイアンナ「2人を乗せた王座は、まるでスーパーロボットコクピットの座席のように、秘密の通路をスーッと流れるように通り抜けて、やがて輝く水晶で照らされた通路まで到達して停止する」

 

フォーティ『何だか急にファンタジーからSFメカっぽい描写になったんだが?』

 

グース「というか古代文明か何かか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(未完)


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