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『混沌迷宮の試練』2層め攻略(ローグライクハーフ)

改めて再開

 

リバT『2週間ぶりですが、前回の続きです』

 

ダイアンナ「その間に、アイドルプリキュアが始まって、ブンブンジャーが終わったんだね」

 

アスト「ウルトラマンアークも終わって、またゼロさんとZのジェネスタが始まったんだな」

 

カニコング「ご唱和ください、我の名を……でごわすな」

 

リバT『番組改編期の話題はさておき、早くプレイを開始しましょう。待っている読者さんもいることですから』

 

アスト「本当に? FFゲームブックに比べて、ローグラの反応は鈍いような気がするんだが」

 

リバT『FFゲームブックに比べて、まだ記事数も少ないですから。それよりも、今週中に終わらせないと、来週は待望のFFコレクション5が発売されてしまいますので、スケジュールを考えると急がないといけません。さあ、頑張ってプレイを進めるのです。アートスさん、ダルタニアさん、それとタッちゃんさん』

 

カニコング「吾輩には、ターコイズという正式名称があるでごわす」

 

リバT『では、太刀持ち従者のターコイズさんと、ランタン持ちの少女ランちゃんを率いて、2人の冒険者の試練が再開するってことで』

 

オークの族長を追って

 

アートス(アスト)「黒エルフの族長をミイラの魔の手から救出したオレたちは、迷宮にはびこる混沌の主カオスマスターの脅威を教えてもらったんだな」

 

ダルタニア(ダイアンナ)「カオスマスターを相手どるには、黒エルフとオークがいがみあっていてはいけないということで、両者を和解させることが目的なんだけど、オークは力の信奉者なので、説得するにしても、あたしたちが力を示す必要があるわけだ」

 

ターコイズカニコング)「吾輩としては、触手歓迎のスタンスなので、混沌が触手をウネウネニョロニョロと迫ってきたら、無抵抗で降伏する自信はある」

 

リバT『ああ、そう言えば、前作の「黄昏の騎士」の未遭遇イベントに触手獣というモンスターがいまして』

 

ターコイズ「触手獣! それこそが、吾輩が求めて止まない相手。こちらには登場しないのか?」

 

リバT『そうですね。50台の出目で、同じイベントが繰り返し出たら、出目を前後にズラすのではなく、触手獣イベントが発生したことにしますか』

 

ターコイズ「おお、ならば、50台を出すのだ、ご主人がた」

 

アートス「50台は敵との戦闘だからな。できれば、避けたいところだが……(コロコロ)44はトラップか?」

 

リバT『魔力減衰のイベントですね。この罠は魔法使いか神官だけに反応します。ダルタニアさんは難易度5の【生命ロール】をしてください』

 

ダルタニア「あたしの生命点は、防具のボーナスがなしでも7なんだが? (コロコロ)判定の出目は3なので、問題なく成功」

 

リバT『壁からビームが放出されましたが、ダルタニアさんの魔力のオーラは減衰することなく、ビームを弾き返しました』

 

ダルタニア「つまらん仕掛けだ。次、行くぞ。(コロコロ)53は敵だな」

 

リバT『その部屋には、ゴブリンとオークの合いの子であるゴブークが(コロコロ)5体いました。戦いますか、それとも様子を見ますか?』

 

ダルタニア「部屋の大きさを見てから判断しよう。どっちだ?」

 

リバT『1が出たので、狭いです』

 

ダルタニア「だったら【炎球】を撃って一気に全滅させよう。【魔術ロール】は9」

 

リバT『それで全滅しますが、敵も同時に特殊攻撃をしてくるかもしれません。(コロコロ)6が出たので、特殊攻撃は発動しませんでした。4以下なら良かったのに』

 

ダルタニア「さあ、次はお宝タイムだね」

 

リバT『所詮はザコなので、修正にマイナス1が付いていますね』

 

ダルタニア「盗賊だと宝物表の出目に1を足せるんだな。アートス、頼めるか?」

 

アートス「やれやれ。盗賊の技能は器用点と同じ4回しか使えないんだが、使う機会があるときに使っておくか。じゃあ、宝物表はオレが振るぜ。(コロコロ)ギャーッ、1だ」

 

リバT『器用点を使うかどうかは、出目を見た後で決めることができますので、今回は使わなかったことにしてもかまいませんよ。いずれにせよ、宝は金貨1枚だけです』

 

ダルタニア「しょせんはゴブリンとオークの合いの子だ。大した宝を期待する方が間違ってたということさ」

 

3つめのイベント

 

ターコイズ「では、次は吾輩が振るでごわす。(コロコロ)23」

 

リバT『ゴブリンの行商人4人と遭遇しました。戦ってもかまいませんが、出目1〜4が出ると、交易できますよ』

 

ターコイズ「触手は売っておらんか?」

 

アートス「どうして、お前が交渉に臨むんだ。とりあえず、売り物を見せてくれ、と頼むぞ」

 

ターコイズ「ダイスを振るのは、今回、吾輩の番だ。(コロコロ)2。これで交易できる」

 

アートス「手持ちの資金の合計はいくらになる? オレは金貨9枚だが?」

 

ダルタニア「あたしは、さっきの金貨1枚を足して102枚だが、そのうち20枚は【火吹き獣】のために残しておきたい」

 

アートス「80枚もあれば十分だ。それにオレはアイテムをあと1つしか持てないからな」

 

ダルタニア「あたしは3つ持てるから、買えるアイテムを検討しよう」

 

 検討した挙句、金貨20枚で『魔法のつるはし』を購入することにしたダルタニアだった。これは後で、採掘や壁を掘るのに使えるアイテムで、3回まで使用可能。

 そして、次の中間イベントで、このつるはしを必要とするわけで、ここで入手できたのは非常に運が良かったと言えよう。

 

中間イベント『採掘場』

 

リバT『それでは、固定の中間イベントですね。前作では毎回、「真夜中の盗賊たち」と戦闘するワンパターンイベントでしたが、今作では階層ごとに中間イベントの内容も変わってきます。1階ではゴーブの街から派遣された兵士たちの陣営が築かれていましたが、2階では採掘場となっています。先ほど入手したつるはしを1回使用すると、金貨35枚相当の宝石を入手できますよ』

 

ダルタニア「宝石か(キラン)。もしも3回分の使用回数を全部使えば、金貨105枚の大金持ちになれるって寸法だな」

 

リバT『そうしますか?』

 

アートス「ちょっと待て。つるはしを使うのはここだけか?」

 

リバT『さあ、どうでしょうかね』

 

アートス「はっきり言わずに、お茶を濁すということは他にも使用機会があると見た。1回は使用回数を残していた方が良さそうだな」

 

ダルタニア「だったら、2回使って宝石2個をゲットしておくよ。金貨70枚の価値になる。十分な収穫だ。アートスにも宝石を1つやろう」

 

アートス「いいのか?」

 

ダルタニア「あたしたちは仲間じゃないか。見つけたお宝は山分けするのが仲間ってものだろう?」

 

アートス「そう言ってもらえるのはありがたい」

 

ターコイズ「吾輩は?」

 

ダルタニア「あんたは、ただの従者で、仲間とは言わないんじゃないかな?」

 

ターコイズ「シクシク」

 

5つめのイベント

 

アートス「それでは、改めてオレからだ。(コロコロ)34」

 

リバT『そこは温泉になっていて、オークと黒エルフの負傷兵がくつろいでいます』

 

ダルタニア「おや、あんたらは敵対していると思っていたんだが?」

 

リバT『どうやら怪我をしたことで、互いに戦意喪失しているようですね。怪我が治るまで、ここを中立地帯として療養しようか、と言っているうちに、同じ湯に浸かった者どうしで仲良くなった模様』

 

アートス「そういうことなら、和解交渉もうまくまとまりそうだな」

 

リバT『アートスさんがそう言うと、オークの兵士が「オレたちの長は、オレたちみたいな下っ端と違って頑固だからなあ。エルフの長が非礼を詫びて、オークの強さを認めて恭順するなら、話を聞いてやらんでもない」と話してくれます。それを聞いたエルフも「いやあ、我らの長は、強いと慢心しているオークに下げる頭などない、と言うでしょうな」と語り、それぞれの種族が「自分たちの長はいかに高慢で自分を曲げないか」と主張しています。長さえ互いの差異を認めたうえで尊重すれば、長い種族間闘争も解決するのに、と残念がる声も。

「ここにいる兵士たちは、負傷したことで戦いの虚しさを悟ったというか、温泉でくつろいでいるうちに平和の素晴らしさに気づいたというか。で、一人のオークが勢い余って言うわけですよ。「長の鼻っ柱を誰かが叩き割ってくれるなら、全てが丸く収まるんじゃないか」って』

 

アートス「オレたちに長を倒せってか? お前たちのリーダーを売るって言うのか?」

 

リバT『オーク曰く、「リーダーは部族の同胞の安泰を考えるものだ。しかし、今の長に付いて行けば、全ては混沌に飲み込まれて、メチャクチャになってしまう。そうなる前に、長を変える時が来ているのかもしれん」とのこと』

 

ダルタニア「もしかして、クーデターに協力しろって言ってるのかい?」

 

リバT『そして、この先の安全ルートを教えてくれました。これからは戦闘イベントが発生した場合、一度だけダイスの振り直しができます』

 

6つめのイベント

 

ダルタニア「では、そろそろゴールが近いと思いながら、先へ進むぞ。(コロコロ)41。トラップかい」

 

リバT『ここでは混沌の卵がいっぱい置かれていて、今にも孵化しそうです。孵化させずに通り抜けようと思えば、難易度3の【器用ロール】をパーティー全員が成功させないといけません』

 

アートス「パーティー全員って、オレとダルタニアだけか? それともターコイズとランちゃんも入るのか?」

 

ダルタニア「あたしたちだったら、1さえ出さなければ成功するが、技量点0の従者だったら1と2で失敗する」

 

アートス「ならば、ここのトラップはリスクが高いと判断して、【察知】を使うぜ。(コロコロ)だけど1で失敗(涙)」

 

ダルタニア「ならば、普通にトラップを避けるか。(コロコロ)1で失敗」

 

ターコイズ「2人そろって1を出すとは、相変わらず仲がよろしいでごわすな」

 

アートス「ええい、こっちの失敗をフォローしてもらいたかったんだが、七転八倒になって来たじゃないか」

 

ダルタニア「どうやら、カオスが転がって来たようだね」

 

リバT『ダルタニアさんが思わず卵を蹴飛ばしてしまい、衝撃で混沌の幼体が孵化します。その数は(コロコロ)最大の8体』

 

ターコイズ「触手は? 触手は生えているのか?」

 

リバT『ええと、シナリオの記述では、「一つ目を持った肉塊」としか書いていないのですが、肉塊から触手がウニョウニョと伸びてくるのでいいですよ。敵の先攻になりますので、アートスさんとダルタニアさんはそれぞれ4回、避けてください。こちらのレベルは3です』

 

アートス「すると、1さえ出なければ、避けられるな。(コロコロ×4)4、4、6、2。全部避けた」

 

ダルタニア「あたしは……5、1、6、3。チッ、1点ダメージを受けちまったようだ(残り生命点9)」

 

ターコイズ「ヒロインが触手に巻きつかれているでごわすな。これぞ読者が求めるサービスシーン」

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ダルタニア「魔法で焼き払ってやる。部屋の大きさはどうなんだい?」

 

リバT『5が出たので、広いですね』

 

ダルタニア「それでも、本日2つめの《炎球》だ。【魔術ロール】の達成値は……7」

 

リバT『広い部屋では、敵のレベルを割った数だけ命中しますので、2体が焼かれましたが、もう2体は残っています』

 

アートス「オレは両手剣で普通に斬る。出目4で普通に命中。1体を落としたので、残り3体だな」

 

リバT『では、残っている分だけ、それぞれ回避してください』

 

 回避は問題なく成功し、次のラウンド。アートスは1を出して、攻撃が外れ。ダルタニアは攻撃を剣に切り替えて普通に命中、残り1体にまで追い込んだ。敵の反撃は、全て回避。

 3ラウンドめ。それぞれの剣技で1体ずつ葬るものの、アートスが反撃で1点ダメージを受ける。

 4ラウンドめ。残り2体の混沌の幼体を、1体ずつ仕留めて戦闘が終了した。

 結果的に、アートスの残り生命点8点、器用点3点。ダルタニアの残り生命点9点、魔術点4点となる。また、幼体は宝を持たないので、無駄な戦闘に時間を費やしたことをボヤきつつ、次へ向かうのだった。

 

7つめのイベント

 

ターコイズ「では、次のイベントダイスを……」

 

リバT『あっ、その前に当プレイにおけるスペシャルイベントが発生します』

 

アートス「スペシャルイベントだと?」

 

リバT『はい。シナリオには載っていない、ここまでのストーリーを踏まえた追加イベントです』

 

ダルタニア「リバTのオリジナルイベントかい。何が起きるんだ?」

 

リバT『先ほど、お二方は混沌の怪物に傷つけられました。触手がペチョッと張り付いた痕が、あざとなって消えないわけですが、そこにどうやら混沌の卵を植え付けられたようです』

 

アートス「何だと? オレたちの体が混沌に毒されたというのか?」

 

リバT『ええ。このままだと、あなた方の体からも、ターコイズさんみたいな触手が生えて来て、そのうち体だけでなく、心まで混沌の眷属になってしまうことでしょう』

 

ターコイズ「素晴らしい! こちらの世界にようこそ」

 

ダルタニア「何とかならないのか? 混沌の卵を体から切除するとか?」

 

リバT『元々、前作の迷宮で、混沌魔術師セグラスの呪いを受けていたのですね。その呪いを何とか解除する手段を求めて、この地に来たわけですが、混沌の元凶であるカオスマスターを封印すれば、呪いも収まるのだろうと推測できています』

 

ダルタニア「つまり、カオスマスターさえ倒せばいいってことだね」

 

リバT『それと……あなたたちのあざに気が付いた少女ランちゃんが、彼女の祖母から受け継いだ浄化の呪文をかけてくれます』

 

アートス「そんなことができたのか」

 

リバT『私という魂が入りましたからね。ただのランタン持ち以上の個性をつけないと。とにかく、処置が早かったので、あなた方に植え付けられた卵は孵化する前に消滅しました』

 

ターコイズ「おのれ、小娘。せっかく仲間を増やせるかと思ったのに」

 

ダルタニア「ついでに、こいつの触手も排除してやってくれないか?」

 

リバT『不可能です、とランちゃんは首を横に振ります。彼の混沌の呪いは前の迷宮から続いたもので、先ほどの卵とは強度が違うから、ランちゃんの未熟な術では処置できないのです。でも、お祖母ちゃんの知り合いの賢者マトーシュさんだったら、助けてくれるかも』

 

アートス「マトーシュって人と会えばいいのか。迷宮にいるのか?」

 

リバT『昔は混沌の封印が解けないように監視と研究もしていたらしいけど、封印が解けてからは行方不明とのこと』

 

ダルタニア「《白の魔法使い》とは別人だよね」

 

リバT『《白の魔法使い》が冒険者に討伐された後で、彼の研究を引き継いでいたのがマトーシュさんです。カオスマスターの復活まで時間がかかったのも、マトーシュさんが何とか封印を維持できていたから。だけど、それにも限度があったようで、結局、カオスマスターが復活して、マトーシュさんはどうなったか分からないのが現状だ、と』

 

ターコイズ「そのマトーシュという輩が混沌に毒されて、カオスマスター復活を助けたのだと思う。つまりは我が同志だ」

 

アートス「ただの憶測に過ぎないが、その可能性は心に留めておこう」

 

ダルタニア「敵か味方かは分からないけど、ランちゃんは信用しているってことだね。お祖母ちゃんの知り合いだし、『助けてくれるかも』という発言は、敵と認定している相手には使わないものさ」

 

リバT『それでは、設定開示イベントが終わったので、ターコイズさん、ダイスをお願いします』

 

ターコイズ「25」

 

リバT『あっ、20番台だと2層めの最終イベントが始まります。あなたたちの前に目を血走らせたオークの族長が現れて襲い掛かって来ます』

 

オーク族長との決着

 

リバT『オーク族長の全身は、混沌の卵を植え付けられた痕のあざだらけです。おそらく、先ほどのトラップを力づくで突破した際に傷ついたのでしょう。まだ触手は孵化していませんが、先に精神の方が混沌に冒されてしまったようです。赤く輝く瞳と、牙をむき出しに涎を垂らした凶暴な顔つきであなたたちに襲い掛かって来ました』

 

ダルタニア「やれやれ。予定どおり叩きのめしてやらないといけないようだね」

 

アートス「まずは飛び道具で先制だな」

 

リバT『目標値は5です。あと、オークは盾を持っているので、飛び道具の命中はマイナス1されるという設定ですが……』

 

アートス「1を出さなければ当たるということには変わりあるまい。(コロコロ)1かよ」

 

リバT『アートスさんの放った矢は盾に弾かれただけでした』

 

アートス「チッ。接近戦で片を付けるしかないってことか」

 

ダルタニア「続いて魔法の《氷槍》をくらえ。(ころころ)出目3だから、現在の魔術点4を足して7。つまり命中だね。2点ダメージだ」

 

リバT『相手の生命点は8から6に減りました。シナリオによると、相手の体力を半減させるとクリアのようですが、あなた方は強くなっているし、あまりにも簡単なので、当プレイでは残り生命点を1点に追い込んだ時点で、族長は正気に戻って降伏することにします』

 

アートス「ああ、こっちは2人がかりだしな。あと2点で終わりだと、呆気なさすぎる」

 

リバT『で、オーク族長の攻撃回数は2回なので、2人とも回避判定をして下さい』

 

アートス「回避は3以上。(コロコロ)また1かよ。1点くらって、残り生命点は7だ。まだまだ余裕」

 

ダルタニア「同じく3以上で避けられる。4で避けた。では、次のラウンドで再び《氷槍》だ。魔術点は3だが、まだ1以外で当てられる。(コロコロ)ゲッ、1」

 

リバT『周囲に満ちた混沌の瘴気のせいで、あなた方も実力を発揮できずにいるようですね』

 

ターコイズ「混沌に対抗するには混沌。この触手パワーが染み込んだ両手剣を使うでごわす」

 

アートス「そんなもの、染み込んでねえよ。触手避けの魔力を付与したと言ったじゃないか。(コロコロ)1。何でやねん」

 

ターコイズ「どうやら、触手避けはうまく機能していないようでごわすな。素直に触手を受け入れねば、この戦いは勝てん」

 

アートス「お前、どっちの味方だよ」

 

ターコイズ「もちろん、触手の味方でごわす。この世には、正義の触手と邪悪な触手というのがあってな。吾輩が奉ずるのは、ローフル・テンタクルの神……」

 

リバT『はい。戯言はそれぐらいにして、攻撃を回避して下さいよ』

 

 アートスは出目3、ダルタニアは出目4で回避して続く3ラウンドめ。

 残り魔術点2で放ったダルタニアの《氷槍》は見事に命中して、オーク族長の残り生命点は4。

 アートスの剣は出目5で命中して、あと3点に追い込んだ。

 

アートス「ふう。何とか半減以下に追い込んだな。次のラウンドで決着がつきそうだ」

 

リバT『では、最後の攻撃になるかもしれませんが、回避して下さいね』

 

アートス「出目2で避け損ねたか。残り生命点は6」

 

ダルタニア「あたしも出目1で失敗。だけど生命点はまだ8点ある。そして最後の《氷槍》だ。魔術点が1点に下がっているので、4が出ないと当たらないが……(コロコロ)よし、4で命中さ。2点削った」

 

リバT『すると、オーク族長の生命点が1になって、「はっ、わしは一体何を?」と一瞬、正気に戻ります。そのタイミングを狙って、ランちゃんが呪文を唱えて、浄化の光が族長の体内の混沌の卵を消滅させます』

 

ターコイズ「ああ、吾輩の触手が〜とは言わんぞ。邪悪な触手は滅されて当然。この世を満たすべきは、やはりローフル・テンタクルでなければ」

 

リバT『正気に戻った族長は、あなた方を見て、「お前たちが、わしを助けてくれたのか?」と状況確認の問いかけをします』

 

アートス「苦戦したけどな。オレは一撃しか入れられなかった。あんたは二撃。純粋に武器での対決なら、あんたの勝ちだ」

 

ダルタニア「最後の魔法が効いて良かったよ。それに、あんたを救ったのは、そこの少女の癒しの力だ」

 

オーク族長『むむっ。このような幼き娘がわしの命を助けてくれただと?』

 

アートス「力ってのはな、単に腕っぷしだけじゃないんだ。武器戦闘じゃオレもちょっとしたもんだが、相棒の魔術には勝てねえ。それに戦いはできなくても、混沌を浄化する力を持っているなら、それは守るべきかけがえのないパワーだと言うことだ」

 

オーク族長『腕っぷしだけでは混沌に勝てない。そう言いたいのだな』

 

ダルタニア「何事も役割分担が大事ってことさ。混沌に対しては、様々な役割を持った多くの人々が結集しなければいけない。あんたの腕っぷしだって求められているんだ。力を貸してはくれないかい?」

 

オーク族長『……その黒いスカーフは、エルフの同盟者の証だな。姑息なエルフは嫌いだが、お前たちは混沌からわしを救ってくれた。言わば、わしの命と誇りの恩人だ。恩義に報いるは、わしの誇り。ゆえに、この〈オークの指輪〉を授けよう。我らの同盟者の証だ。カオスマスターを倒すまでは、エルフと休戦し、お前たちに協力し、混沌浄化の娘御を助けることを誓おうではないか。娘御の名は?』

 

ダルタニア「あたしはダルタニア」

 

オーク族長『お前じゃない。そちらの幼き娘御だ。わしはこのようないたいけな少女が、この危険なダンジョンに入って来た勇気と慈愛に感銘した。癒しの巫女として崇拝しますぞ』

 

リバT『そう言って、彼はランちゃんの前に膝をついて、厳しい顔つきに可能な限りの笑みを浮かべます』

 

アートス「ロリコンかよ」

 

リバT『ランちゃんは戸惑いながらも、「どうか、よろしくお願いしますね」とニッコリ強張った笑みを浮かべて、ここにオークとエルフの和平が成り立ったものとします。あとはお宝ですね。戦利品はD6プラス2ですが、アートスさんの技能がありますので、さらに+1してもいいですよ』

 

アートス「出目5で7以上だから、魔法の宝だ。続いて5は?」

 

リバT『〈憤怒の鉄槌〉ですね。混沌退治に特化した武器で、戦士と神官のみが使えます』

 

アートス「オレたちには使えねえ。その武器はオークの族長に返して、代わりに売った代金の60ゴールドをくれないか?」

 

リバT『じゃあ、ルール上は手に入れたマジックアイテムを売ったということで処理します。ただし、物語としては、愛用の武器を捧げてくれたオーク族長に対して、その武器を改めて返却し、感じ入った族長が代わりに金貨を差し出したということで』

 

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 こうして、オークの族長との和平交渉を上手く成立させることに成功した一行。

 対立する黒エルフとオークの協力を取り交わした後で、ついに3層めの大ボス、カオスマスターとの決戦に乗り出すことになる。

 果たして、一行は無事に混沌の呪縛を断ち切ることができるだろうか?

 どんな冒険が待ち構えているかは、ダイス目次第。

 それがローグライクハーフってことで。

(当記事 完)


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