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ローグライクハーフ『混沌迷宮の試練』準備編

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FFゲームブックの前に

 

リバT『今回から、ローグライクハーフの第2シナリオをプレイしようと思います』

 

ダイアンナ「新しく、『ローグライクハーフ』カテゴリーを設定したので、第1シナリオの過去記事はそちらから辿ってみるのもいいかもね」

 

リバT『何分、前のプレイが2023年秋ですから、少し間を置いてますし。去年はFT書房のゲームブックを何本か解いたりしましたが、ローグライクハーフは手付かずのまま、シナリオだけが順調に貯まって行った1年でした』

 

アスト「シリーズ展開が好調ってことだな」

 

リバT『去年のクリスマス前に語った通りですね。「黄昏の騎士」プレイ時は2本しかシナリオが発売されていなかったのが、1年以上が経過すると、商品点数も10作になっていて、中には1作に2本のシナリオも収録されているので、しばらくネタには困らないか、と』

 

ダイアンナ「コンパーニュの日野木アリナも興味を示して、今年はプレイしたがってるようだしね。まずは、うちが範を示さねばなるまい」

アスト「だけどよ。うちはFFゲームブックが本分になってるだろう? そっちを楽しみにしてる読者さんはどうするんだ?」

 

リバT『2月のFFコレクション5集の発売をお待ち下さい……と言って、お茶を濁すのもあれですが、実はミストレス・アッキーが管理役を襲名した空想タイムの方で、こういう展開が先週から』

アスト「何だと? うちの専売特許であるはずのFFゲームブックを向こうでプレイしていると言うのか!?」

 

リバT『まあ、「王子の対決」はソーサリーと同様にシリーズナンバーが付いていない番外編みたいな作品で、2人用ゲームブックという変わり種。どういう形で記事書きしようか悩んだ挙句、とうとう本格的に始動した形ですね』

 

ダイアンナ「アッキー様と初代さまの双子の花粉症ガールが、双子の王子、改め王女の王位争奪競争をプレイするという企画か。なるほど、確かにこっちでは行いにくい話だな」

 

アスト「オレが戦士クローヴィスで、アニーが魔法使いロタールってのも何かが違うし」

 

カニコング「王位争奪戦なら、吾輩が適任でごわす」

 

アスト「うわっ、カニコング。正月あいさつにも出て来なかった癖に、今ごろ何の用だ?」

 

カニコング「王位争奪戦と聞いて、元キングの吾輩が……というのはただの建前で!」

 

ダイアンナ「建前かい」

 

カニコング「本音は、いずれここでも記事書きされるであろう『死神の首飾り』に先んじての顔見せでごわす」

リバT『「死神の首飾り」ですか。去年のクリスマス前に語ったFF攻略次回作の3大候補の一つですね』

 

ダイアンナ「確か、あの時は、あたしのリサ・パンツァの『恐怖の神殿』、アストの『最後の戦士』、そしてカニコングのキャサリンの『死神の首飾り』を候補に挙げていたんだったね」

 

リバT『しかし、まさか予定外の「王子の対決」が別ブログでスタートするとは、あの時点で思いもよらず』

 

アスト「正月にうちに来たNOVAも何も言っていなかったもんな」

 

リバT『ミストレス・アッキーが強引に立ち上げた企画とのことで、グラマスNOVAにもこのタイミングでは想定外の始動だったようです』

 

ダイアンナ「まあ、うちの読者さんのFFゲームブックファンには、別ブログだけど、そっちを覗いてみるのも一興、と、アッキー様のために宣伝しておくか」

 

アスト「おお。翔花ちゃんのためでもあるしな」

 

リバT『ネタバレですけど、マザー翔花のキャラである王女戦士クローディアは、冒険の途中で運悪く死んじゃったそうです』

 

カニコング「キャラの死など、FFゲームブックではよくあることでごわす。吾輩も『地獄の館』と『トカゲ王の島』で、死んで幽霊になったり、死んで冥府から逆戻りしたりして、どうにか物語を紡いできた」

 

ダイアンナ「あたしも、『運命の森』で死んだことがあるね。リサ・パンツァになってからは、チート技も駆使して、死なずにプレイしているが」

 

アスト「オレはここでのプレイだと……『さまよえる宇宙船』で2回めのバッドエンドで、アニーに後を託したり、『盗賊剣士』で死んだりしたか」

 

リバT『「盗賊剣士」はFT書房製で、厳密にはFFシリーズではありませんが、グラマスNOVAも「火吹山ふたたび」や「魂を盗むもの」「天空要塞アーロック」「サラモニスの秘密」などで死んだりしてますね』

 

アスト「他に『サイボーグを倒せ』で放射能犬にダイス目の悪さで殺されたり、普通はこんなところで死なないだろう? ……ってところで、思いがけず事故死して爆笑した記憶がある」

 

リバT『みながよく死ぬ定番デッドポイントもネタになりますが、レアな死亡事故というのも、ゲームだとネタにできますからね。「何で、こんなところで死ぬんだよ?」って運の悪さを苦笑とともに呪ってみたり』

 

ダイアンナ「死んでもやり直しができるゲームだからこその笑いだね。リアルの死で笑うのは不謹慎だし、それを茶化すのは人格や社会性を疑われると思うけど、架空の冒険物語ゲームだからこそ、キャラの死を臨死体験の代用品として受容できる。大切な自キャラの死を嘆き悲しむ人もいれば、しょせんはゲームのコマと割り切って、次のプレイへのモチベーションにする人もいるし」

 

アスト「『死んだか。よし、キャラを作り直して次行こう』ってのは、FFゲームブックでは定番のプレイだもんな」

 

リバT『キャラ作りが手間取るゲームだと、立ち直るのに時間が掛かりますけど、FFだとサクッと作れますからね』

 

カニコング「とにかく、キャラの死を乗り越えて先へ進むのが、ゲームプレイヤーの矜持でごわす。多くの死を乗り越えた先にある栄光を求めて、今日も新たな冒険にいざ挑むとしよう」

 

アスト「悪いな。ローグライクハーフはプレイヤーが2人までなんだ。オレとアニーがプレイして、GM役をリバTが担当するから、お前の役割はない。出直して来るんだな」

 

カニコング「そんな(愕然)。骨川氏に仲間外れにされた野比殿の気持ちを、こんなところで味わうことになろうとは……」

 

キャラクターの再確認

 

アスト「さて、久々なので、自キャラの確認から始めるか。第1シナリオを終えて、レベル13になったオレの盗賊剣士アートスのデータはこれだな」

●盗賊剣士アートス(レベル13)

・技量点2

・生命点5+魔法の革鎧3=8

・器用点4+革鎧1=5

・従者点1(太刀持ち従者)

・両手剣攻撃3

・弓攻撃5

・スリング攻撃 6(命中マイナス1+魔力ボーナス2で、実質+1)

・装備品:金貨51枚、食料2食、両手剣、長剣、短剣、弓矢、魔法の革鎧、スリング

・所持品:ランタン、ロープ、導きの石弾(5個)、聖水

アスト「オレのキャラは両手剣と弓を使い分ける仕様なので、武器を即座に交換するために『太刀持ち従者』を雇う必要がある。したがって、前回残しておいた経験点1点と、レベル13で獲得した1点を合わせて、合計2点を費やした結果、従者点を1点に伸ばした。これで太刀持ちのタッちゃんをオレが譲り受けたわけだ」

 

カニコング「ならば、その太刀持ちタッちゃんのロールプレイは、吾輩が担当するってことでどうだろうか?」

 

アスト「何だと? お前がタッちゃんだと?」

 

カニコング「うむ。出番があるなら、この際、従者だろうが務めるのがロールプレイヤーの矜持というもの。主役でなくとも、バイプレイヤーとして存在感を示せれば、読者さんからカニコングさんを優遇してくださいとファンレターが来る可能性もある」

 

アスト「今だにカニコングのファンだってメールは来たことがないけどな」

 

カニコング「そう言うお前はあるのでごわすか?」

 

アスト「1度だけだが、『アストさん頑張って』の応援メールをいただいたぞ。何しろ、オレは元読者Aだからな。共感してくれる客人もいるのだろう」

 

カニコング「ううっ、今、ウルトロピカルで人気投票をすれば、吾輩がエースのアストに負けてしまうのは必定か。ならば、太刀持ちタッちゃんとして下積み生活を頑張って、ファンを獲得せねば。そして、いつかは触手帝国の夢を」

 

リバT『「太刀持ちタッちゃんと触手の絵を描いて」とGROKさんにお願いしたら、こんなイラストが出て来ました』

アスト「やめろ。オレの大事な剣を触手まみれにするんじゃねえ」

 

ダイアンナ「画像生成AIかい。だったら盗賊剣士アートスだったら、どんな感じになるんだろう?」

 

リバT『こんな感じでしょうか』

アスト「おお。結構イケメンの若者って感じで格好いいじゃないか」

 

ダイアンナ「ついでに、あたしの魔法剣士ダルタニアもお願い」

 

リバT『こんなところでしょうかね』

ダイアンナ「へえ。結構イケてるじゃん」

 

リバT『惜しむらくは、これで生成したキャラを他のシーンで使い回す方法が分からないってことですね。アートスさんとダルタニアさんが並び立っている姿も、たまたま偶然、似たキャラが生成されないと、難しい』

アスト「アートスとダルタニアのキャラを覚えさせて、使い回す方法が分かればいいんだな」

 

リバT『普通にそういう方法があるのかもしれませんが、今はXの新しい機能を面白がって、初心者のグラマスがイジっているだけですからね。だけど、こういう機能を駆使すれば、TRPGのキャラ絵ぐらいは簡単に作れそうです』

 

ダイアンナ「で、ダルタニアのキャラデータはこうなるね」

●魔法剣士ダルタニア(レベル13)

・技量点1

・生命点7+鎖鎧1+丸盾2=10

・魔術点6

・魔法の剣攻撃2(最初の1回、以降1)

・防御点2(鎖鎧で+1効果込み)

・従者点1(ランタン持ちのランちゃん)

・装備品:金貨68枚、食料2食、魔法の剣、長剣、短剣、鎖鎧、丸盾

・所持品:ランタン、安らぎのフルート(使用回数2回)

・習得魔術:【炎球】【氷槍】【友情】

ダイアンナ「太刀持ち従者をアートスに譲ったので、あたしは新しくランタン持ちを雇った。名前はランちゃんで女の子だ」

 

リバT『ランタン持ちのランちゃんはこんな画像です』

アスト「衣装設定がどうかと思うが、ランタン持ちの女の子は悪くないな。少なくとも、触手まみれの太刀持ち従者に比べれば、はるかに萌える」

カニコング「ランタンだけに、よく燃えるでごわすな」

 

リバT『カニコングさんがプレイするだけで、太刀持ちタッちゃんが変な方向にキャラ立ちしたようですね』

 

ダイアンナ「ついでにリバT、ランちゃんのロールプレイはあんたに任せるよ」

 

リバT『かしこまりました。精一杯、萌え従者を務めさせてもらいます』

 

ダイアンナ「で、ランタン持ちがいるので、両手が使えるようになったから、新しく丸盾を購入。それに経験点1点で生命点を1点伸ばしたから、前回よりも生命点が3増えて死ににくくなった。魔法剣士としては、安定度が増したわけだな」

 

アスト「魔法を新しく覚えたりはしないのか?」

 

ダイアンナ「最初に、魔術点を上限の6にしたから、それ以上は育成できないんだよ。技量点は上げるのに経験点を4消費するから、簡単には上げられない。必然的に経験点1点で生命点を上げるか、経験点2点従者点を上げるかという話になる。育成自由度が16レベルまでは決して高くないシステムなんだ」

 

リバT『16レベルになったら、魔術点の上限が8になって、新たに魔法が増やせるようになりますから』

 

ダイアンナ「どっちにしても、今回のシナリオでは無理ってことだね。まあ、魔法剣士としては普通に強くなっていると思って、冒険を楽しむとするさ」

 

アスト「戦闘には参加しないけど、従者が2人になって、賑やかになったのはいいことだと思おう。それと、タッちゃんにはもう裏切るな、と警告はしておこう」

 

カニコング「いや、触手が誘惑して来たら、いろいろ迷うかも、でごわす。何せ、混沌迷宮という名前からして、触手っぽい何かが出現しそうでごわすからな」

 

アスト「やれやれ。こんな奴に太刀持ちを任せていいのだろうか」

 

新たな冒険の地、混沌都市ゴーブ

 

リバT『では、前回のお話がずいぶんと前になるので、簡単に復習しましょう。聖フランチェスコ市の郊外にあるハイホロウの村は、混沌の力で復活した魔術師セグラスと、その尖兵である黄昏の騎士の出現で、滅亡の危機に瀕していました。あなたたちは村の近くの地下迷宮を探索した末に、黄昏の騎士と、その背後に潜む黒幕のセグラスを倒し、村に平和をもたらすことに成功しました』

 

ダイアンナ→ダルタニア「我が斬魔刀に掛かれば、いかなる邪悪も真っ二つってことだな」

 

アスト→アートス「最初はただの魔術師だったはずが、いつの間にかサムライみたいな魔法剣士になっていたんだな」

 

ダルタニア「だって、この世界は魔法使いでも剣や鎧を使えないってルールがないからね。鎧を着込むペナルティーも特にないので、魔法使いはすべからく剣と鎧を身にまとうべしってことだな」

 

リバT『後々、高度な魔術は軽装で杖が必要とか、そんな追加ルールが出ない限り、魔法使いでも十分前衛が務まるのが本作だと』

 

アートス「で、盗賊剣士であるオレは、器用点を消費することで【宝物の獲得】にボーナスを得たり、強敵や罠を【察知】して逃げ出すことができるわけだ」

 

リバT『ランダムダンジョンなので、厳しい遭遇から逃げ出せるというのは、チームの生存確率を上げるのに貢献できるってことですね』

 

アートス「後は飛び道具の扱いが得意だとか、そういった恩恵はあるが、戦闘中に使える特殊能力がないのが欠点。直接戦闘では、剣と魔法を使いこなすダルタニアには勝てないってことだな」

 

ダルタニア「だけど、武器の命中に関しては、あたしよりもアートスの方が上だろう。あたしの剣は初手のみ命中修正が2で、以降は1。一方、アートスは常時、命中修正が3だから、安定度の高さが売りだろう」

 

リバT『つまり、必殺技を持つのがダルタニアさんで、地道にコンスタントに戦うのがアートスさんってことですね』

 

カニコング→タッちゃん「そして、その2人の活躍を支える縁の下の力持ちが吾輩でごわすな」

 

アートス「ところで太刀持ちタッちゃんと呼称しているが、プレイヤーが付いたことで正式名称を決めないか?」

 

タッちゃん「うむ。ならば、タッコングのタッちゃんというのはいかがでごわそうか」

アートス「カニからタコに転職かよ!」

 

タッちゃん「タコなら触手道にも通じるからして」

 

ダルタニア「少しはアレンジした方がいいと思うけどね」

 

タッちゃん「ならば、タッコングをアレンジして、ターコイズってことで」

 

ダルタニア「トルコ石かい。宝石の名前を選ぶとは、あんたにしては上出来だよ。太刀持ち従者のターコイズか。今後ともよろしくね」

タッちゃん→ターコイズ「ハッ、このターコイズ。ダルタニア様のために身命を賭して仕える所存」

 

アートス「いや、お前の今の主人はオレだからな。仕える主人を間違えるな」

 

ターコイズ「前の主人への忠誠も残しているでごわす。アートス殿には、吾輩の触手で温めたこの鋭き剣をどうぞ」

 

アートス「だから、触手はやめろと言っている」

 

リバT『ええと、話を続けてよろしいでしょうか?』

 

ターコイズ「ああ、触手の女神。どうぞ、話を伺いましょう」

 

リバT『触手の女神という呼称は遠慮しますが、ええと、混沌魔術師セグラスを倒したあなたたちですが、彼の迷宮に漂っていた混沌魔術の影響で、じわじわ副作用が侵蝕するようになりました。一番強く影響を受けたターコイズさんは触手が生えて来たり……』

 

アートス「そんな設定を拾うな!」

 

リバT『ダルタニアさんは、斬魔刀で何かを斬りたいという衝動に駆られてみたり……』

 

ダルタニア「その衝動を鎮めるためには、冒険が欠かせないってことだね」

 

アートス「オレはどうなるんだ?」

 

リバT『今のところは目立った作用はありませんが、何かの副作用が潜伏している可能性は十分あります』

 

アートス「症状がはっきりしない方が怖い気がする」

 

リバT『まあ、何か面白い副作用を思いついたら採用しますので、楽しみにして下さい』

 

アートス「楽しみに、なんてできるか! こんな混沌の副作用を制御できる術を求めて、混沌都市に来たってことだな」

 

リバT『そう。混沌に対処するには、混沌の知識が必要ってことで、到着したのが混沌都市。そこの郊外にあるレドナント村で、貧しい孤児の少女ランを雇うことにしたダルタニアさん。年の割に利発なランちゃんがこの地域の情報をいろいろ教えてくれます』

 

ダルタニア「ランよ。この付近に手っ取り早く、お金が稼げて、邪悪なモンスターが蔓延っている迷宮があると聞いたんだが、案内してくれないか?」

 

ラン(リバT)『それは〈裂け目〉に発生した混沌迷宮のことですね』

 

アートス「〈裂け目〉って何の裂け目だよ?」

 

ラン『この地には古い伝承がありまして、混沌の神カルネーが地の底に封じられているそうです。混沌の神から発する汗や皮膚のかけらなどが、混沌パワーの原動力となって、この地を蝕み、いずれは世界の全てを飲み込むと語られています』

 

ターコイズ「素晴らしい。カオスが吹き荒れ、世界の全てが触手に沈み込むのでごわすな」

 

アートス「それを素晴らしいと思えるのは、お前だけだ」

 

ラン『混沌迷宮を管理していたのは、《白の魔法使い》と呼ばれた強力な魔術師で、彼は混沌が世に溢れないよう地の底に封じ込めて、時々溢れ出てくる分を安全に処理する仕事を続けておりました』

 

ダルタニア「《白の魔法使い》……って、何だかうちのダディっぽいね」

 

アートス「NOVAかよ。その設定、リバTが捏造してるんじゃないだろうな?」

 

ラン(リバT)『いいえ、きちんとシナリオに書いてありますよ。何だか、邪悪な魔法使いと誤解されたようで、熟練の冒険者に討ち取られてしまったそうですが、そのせいで混沌迷宮を管理する者がいなくなり、この地はますます荒れ放題に』

 

ダルタニア「正義気取りの冒険者が、うっかり倒しちゃいけない相手を倒したせいで、封じられた邪悪が目覚めるって話かい」

 

アートス「まあ、『混沌迷宮の管理人たる大魔法使い』なんて噂されたら、邪悪な存在と勘違いする連中も出て来るってものか。で、この地方を治める国はどうしてるんだ?」

 

ラン『混沌の瘴気が強い場所なので、普通の人間には手が出せないそうです。中に入れるのは、混沌に親和性のある者だけで、混沌を制御する秘術を求めて、命知らずの冒険者が足を踏み入れるぐらいですね。中で起こることは、国は一切関知しない代わり、そこで得られる宝には税をかけないそうで。場合によっては、混沌研究に役立つものを発見したら、報奨金を差し上げるという話も』

 

アートス「つまり、自分たちは危険を冒さずに、美味しいところだけ持って行こうという魂胆だな」

 

ラン『迷宮の中は完全に無法地帯ですが、その中で2つの勢力がしのぎを削っています』

 

ターコイズ「1つは触手教団でごわすな」

 

ラン『触手はどうか知りませんが、1つは黒エルフの一団で、長の名前はスネージ。黒エルフというのは、邪悪化した闇エルフの出自でありながら、邪神の命令に従わず悪事を良しとしない者と言われています。スネージの一族は他所から移って来て、混沌迷宮を自分たちの拠点として統治しようと考えています』

 

ダルタニア「黒エルフのスネージか。邪悪でないのなら、協力できるかもしれないねえ」

 

ラン『もう一つの勢力は、土着のオークたちでゴダイバと呼ばれています。野蛮な一族ですが、混沌に与しているわけではなさそうです』

 

ダルタニア「それにしても、ずいぶんと詳しいじゃないか。あんた、ただの村の孤児じゃないのか?」

 

ラン『ええ、今は身寄りのない身なんですが、3年前に亡くなったお祖母ちゃんがいろいろな伝承を語り残していたんです。薬師であり、語り部でもあった祖母の遺した知識を学びながら、何とか食いつないで来たのですが、祖母の遺言で混沌迷宮に挑む見込みのある冒険者に付き従い、困ったときには導くように、と言われて来ました。あなた方が、今の状況を変えてくれる冒険者だと信じます。どうか、私とともに迷宮の奥に巣食う混沌を封じる使命を果たしてください』

 

アートス「ただのランタン持ち従者だったのに、ずいぶんと重要なキャラになったみたいだな」

 

リバT『私めという魂が入りましたからね。ランちゃんは戦闘能力こそ持ちませんが、迷宮の案内役として十分な知識を持った重要NPCとして扱いますので、どうぞよろしく』

 

ターコイズ「実は、混沌の巫女という隠し設定が……」

 

リバT『さあ、どうでしょうか? とにかく、迷宮に入る前に黒エルフかオークのどちらかの部族と同盟を結ぶことを、ランちゃんは提案します。両方と敵対してしまっては探索も困難なので、危険を回避するためにも味方が必要だとのことですね』

 

ダルタニア「理性的に話ができそうなのは、黒エルフだろうね。野蛮なオークと上手くやって行けるとは思えない」

 

アートス「黒エルフは狡猾そうだが、狡猾と野蛮で敵に回して厄介そうなのは、やはり狡猾だろうからな。黒エルフを味方にするぜ」

 

リバT『黒エルフの現在の拠点は、近所の森にあるそうで、あなた方は何とか黒エルフの部族を見出して、交渉を持ちかけました。しかし、彼らの部族長スネージは現在、迷宮の中に入って帰って来ないそうです。スネージを見つけ出して、無事に連れ帰ってくれれば、協力も約束できるだろう、とのこと。一応、協力してくれるなら、と「黒いスカーフ」を目印として渡してもらえます。これさえ身に付けていれば、黒エルフは味方と考えて攻撃して来ないはず』

 

ダルタニア「なるほど。黒エルフを味方にするか、オークを味方にするかで、シナリオ展開が変わって来るわけか。第1シナリオよりも複雑化しているようだね」

 

リバT『第1シナリオは、ルールブックのおまけみたいなものですからね。ストーリーはシンプルそのものです。ページ数も18ページですし。第2シナリオはページ数が倍の36ページになって、それだけ複雑なストーリーになっているようです』

 

アートス「では、冒険の準備も整ったので、いよいよ混沌迷宮に突入するとしようか」

 

ターコイズ「触手怪物に遭遇するのが楽しみでごわす」

 

アートス「そんなのが出たら【察知】して逃げてやる」

 

ターコイズ「触手に愛がないのか〜」

 

リバT『当ブログは、触手愛を語るブログではありませんので、過剰な触手推しは公序良俗に反する行為として、プレイ禁止処分をとらせてもらうこともあり得ます』

 

 果たして、混沌迷宮にカニコング推しの触手モンスターは登場するのであろうか?

 いかなるカオスな事態が発生するかは、ランダムダンジョンであるゆえ、予想し難いのも事実だが、面白い冒険譚として上手く始末されることを期待するってことで。

(当記事 完)


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