フェンマージは村? 町?
リバT『今回から、いよいよサソリ沼の探索を始めますが、その前にフェンマージの町について、もう少し詳細を語っておきます』
アスト「昔は、確かフェンマージの村だったと記憶するが?」
リバT『新訳では、小さな町になっているんですね。一応、田舎町であることは間違いないのですが、多くの旅人が行き交っているとの記述もあって、ただの農村というわけでもない』
ダイアンナ「城壁に囲まれた大都市ではないと思うが、街道沿いに位置する交易町って感じだね」
リバT『プームチャッカーから依頼されると分かるのですが、彼は大陸(おそらくアランシア)出身の交易商人で、フェンマージと北の町ウィロウベンド間の交易路を開拓中のようです。現在はサソリ沼を迂回するルートを通っているので遠回りなのですが、もしもサソリ沼の地図を描いて、ウィロウベンドまで安全に往復できるようにすれば、行程がだいぶ短縮できて、より儲けが出ると考えているわけですね』
ダイアンナ「つまり、プームチャッカーは大商人として、このフェンマージを拠点にいろいろ投資しているわけだ」
リバT『町の有力者には伝手があるけど、居酒屋にたむろしているような庶民からすると、何だか胡散臭い余所者に見えるらしいですね。当人も、今はまだ自分の事業を大っぴらに吹聴していないようですし、フェンマージの開拓が上手く運ばなければ、あっさり事業を撤退して別の拠点に移るかもしれない。ただ、ウィロウベンドの方が素朴なフェンマージよりも物騒みたいなので、こちらの方が安全に落ち着ける環境と考えているようです』
ダイアンナ「住むのには向いている郊外の田舎町ってことだね」
リバT『市場もあって、辺境の開拓村に毛が生えた程度の町と理解すればいいでしょう。この立地条件が良い田舎の農村が今後、交易拠点として発展するかどうかは、プームチャッカーの商売の手腕と、彼と提携した冒険者次第となるわけです』
アスト「その辺を掘り下げるのは、オレのプレイの時だな」
ダイアンナ「セレイターは?」
リバT『村に完全に溶け込んだ、素朴な老魔法使いって感じですね。サソリ沼のあるじたちも、セレイターのことを信頼している者が多く、彼の依頼で動くと、冒険が基本的にイージーモードになる模様です。一方、グリムズレイドは悪名が高いので、あるじたちとの交渉でトラブる可能性が大きい』
ダイアンナ「そりゃあ、あるじから銀の護符を奪って来いってミッションだからね。つまり、あるじはセレイターの友人と考えていいのかな?」
リバT『セレイターは、あるじのことをよく知らない。あるじはセレイターのことを善良な魔術師と知っていて、主人公が仲立ちを上手くすることができれば、将来に良き交友関係が生まれる可能性が大きいでしょうね』
ダイアンナ「だけど、グリムズレイドは結果的に、その可能性をつぶしかねないわけだ」
リバT『パトロンが変われば、あるじを中心とするNPCとの付き合い方も変わって来るのが、このゲームの面白さですね。もちろん、本作はパトロンによって展開が変わるマルチエンディングを採用しています。ラスボスという存在はいませんが、強いて言えば、グリムズレイドがラスボスとして立ちはだかる可能性がありますね』
ダイアンナ「グリムズレイドと仲良く交流するエンディングはないのか?」
リバT『本編ではありません。彼は悪魔使いであり、主人公をうまく利用して利益を得ることを重視します。性格的には尊大ながらケチ臭い小悪党で、嘘つきでもありますので、最後にどうするかはクイーンにお任せします。ただ、戦うとなると、技術点13、体力点18の強敵(ザゴールやバルサス・ダイア以上)ですので、彼の召喚する悪魔を除けば、本作で2番めの強豪と言えるでしょう』
ダイアンナ「沼地に向かう前に戦えば、技術点9、体力点10の弱バージョンなのに」
リバT『ボス化したグリムズレイドを倒すには、とある魔法を使えばいいのですが、今はまだ秘密としておきましょう。実は邪悪ルートを一番簡単にクリアできる方法は、沼地に入って、すぐに引き返して「やっぱり護符は手に入らなかった」とあっさり使命を放棄して、期待を裏切った主人公に怒り心頭の彼を魔法で仕留めることです。裏技みたいなもので、サソリ沼を探索しなくても、トゥルーエンドの一つが見られるという』
ダイアンナ「それじゃあ、つまらないだろう? やはり、きちんとミッションをクリアしたうえで、彼との決着をつけるのが王道と見た」
リバT『裏技を使えば一番簡単で、正攻法で頑張ろうと思えば、あるじから3つも護符を集めないといけないので、難易度が最大級になるのがグリムズレイドのルート。セレイターは薬草さえ入手できればOKで、探索範囲が一番少なくて済みます。プームチャッカーの場合は、とにかく北を目指せば、ウィロウベンドまで行き着けますので、移動距離的にはセレイターより長くなりますが、行き先が明確なので迷いさえしなければ解きやすい。
『問題はグリムズレイドで、あるじ探しに奔走しなければいけないですし、それぞれのあるじとの交渉次第で、下手をすると逃げられてしまいますから、上手く立ち回らないと、3個の護符を集めきれない可能性があります』
ダイアンナ「最初に難易度の高いルートを選んだわけだ。上手く立ち回るとするよ」
リバT『では、パラグラフ9番から、サソリ沼に突入することになります』
サソリ沼突入(空き地1)
●魔法剣士ダルタニア(プレイヤー:ダイアンナ)
・技術点:12
・体力点:20
・運点:10
・呪文:脅し、枯らし、呪い、体力増強、開運、火炎
ダイアンナ→ダルタニア「そう言えば、今作では食料10食が初期装備に入っていないんだな。体力回復手段がないのは大変そうなので、《氷結》を《体力増強》に置き換えることにした」
リバT『まあ、いいでしょう。それでは道に沿ってサソリ沼に入ったあなたは、空き地1に到達します。沼らしく地面は水っぽいですね。水たまりの上を虫が飛び交っています。慎重に進むか、水たまりを飛び越えるか、どう進めますか?』
ダルタニア「そりゃあ、普通は慎重に進むだろう?」
リバT『運だめしをしてください』
ダルタニア「いきなりか? ピンゾロで成功(残り運点9)」
リバT『だったら、つまづいて体力1点を減らすことなく、普通に進めますね。なお、飛び越える場合は、サイコロ2個で体力点以下を出さなければ、水たまりを越えられずに、バランスを崩して右手をひねってしまい、技術点を1点失ってしまいます』
ダルタニア「それは厳しいペナルティーだけど、サイコロ2個で体力以下は確実に出ないか?」
リバT『ここまででダメージを受けて、体力点が11以下になってる可能性って、グリムズレイドと戦いになった場合しか考えにくいですね』
ダルタニア「つまり、運だめしで運点を1点消費するよりは、水たまりを飛び越える方が正解ということだね」
リバT『そういうことになります。ともあれ、ここから先は西と東と南にルートが分かれます。南へ行くと、サソリ沼を出てフェンマージへ戻ることになりますが』
ダルタニア「これでグリムズレイドを怒らせて、バトルで倒してエンディングを迎えることも可能なんだが」
リバT『試してみますか?』
ダルタニア「IFルートということで、そちらを覗いてみるのも一興」
リバT『では、パラグラフ58番でセーブして、グリムズレイドのところに戻ってみます』
IFルート:いきなりグリムズレイドとの決着
ダルタニア「やあ、グリムズレイド君、ただいま」
グリムズレイド(リバT)『ムッ、もう帰って来たのか? さすがは我が見込んだ戦士。で、護符は手に入ったのか?』
ダルタニア「いやあ、それが沼に行ったら、気が変わって、この仕事をやめようと思うんだ。もっと世のため人のためになりそうな仕事をしたいと思ってね」
リバT『「しょせんは貴様も友とは呼べない輩だったか」とグリムズレイドはブチ切れて、何やら呪文を唱えます。運だめししてください』
ダルタニア「出目5で成功」
リバT『失敗していれば、《衰弱》の呪文で体力点が半分になるところでしたが、幸い、あなたは呪文をうまく回避することができました。ここで逃げることもできますし、剣で斬りかかることも、魔法を使うこともできます』
ダルタニア「逃げられるのか?」
リバT『ええ、無事に逃げてエンディングの一つを迎えます。邪悪の魔術師を怒らせて、うまく逃げられたのは幸いだと思いながら、この次はもう少し慎重に雇い主を選ぼう、と決意して終了です』
ダルタニア「剣で戦うなら、技術点13の強敵になるんだね。まともに戦って勝てるとは思えないから、魔法を使おう」
リバT『ここで使える魔法は、《呪い》《脅し》《火炎》《目くらまし》の4種類です』
ダルタニア「だったら、悪には悪。魔女らしく呪ってやろう」
リバT『《呪い》の呪文には反動が来ます。1Dだけ体力点を消耗してください』
ダルタニア「5点か。なかなか疲れる呪文だね。で、効果のほどは?」
リバT『「バカめ。我の与えた呪文で我が倒せるとでも……」と余裕の笑みを浮かべたグリムズレイドでしたが、突如、喉を押さえて苦しみ出します。驚愕の表情を浮かべたまま、のたうち回り、そして死亡しました』
ダルタニア「え? そんなあっさり倒せていいの?」
リバT『ええ。《呪い》はグリムズレイドに有効な唯一の呪文です。他の呪文だと、「そんなものは効かん」とあっさり無効化されるのですが、これがグリムズレイドを倒す最適解になります』
ダルタニア「グリムズレイドのルートでは、《呪い》は必須魔法ということだね。ここぞという時の切り札となる。で、グリムズレイドをあっさり倒したその後は?」
リバT『塔に残って、お宝探し、もしくは彼の魔法研究について調べることもできますし、これ以上、邪悪な塔に留まるのは危険だ、と指輪の警告に従ってもいいです』
ダルタニア「指輪の警告には素直に従う方が無難だろうね。何の収穫もないのは癪だけど、命を大事に塔から出ます」
リバT『では、無事にエンディングです。悪の魔術師を倒して、めでたしめでたしのトゥルーエンドですね。次はもっといい主人を選ぼうって決意して終わり。ここで別ルートで再プレイしようって作者に誘導されている、とも解釈できますね』
ダルタニア「それはあたしのプレイじゃない。アストやカニコングに任せるよ。で、念のため、塔に残ると?」
リバT『グリムズレイドの遺産である金銀財宝やマジックアイテムを回収しながら上機嫌でいると、闇の悪魔が出現します。彼はグリムズレイドと契約していたのですが、彼の魂を虎視眈々と奪う機会を狙っていたのですね。で、主人公がグリムズレイドを倒したおかげで目的の魂を手に入れることができたわけです。その件で主人公に感謝しつつも、主人公は悪魔に怯えて、逃げ出そうとします。しかし、間に合わずに塔が爆発して、バッドエンドです』
ダルタニア「その爆発に飲み込まれて、元の世界に帰ることができたってのは?」
リバT『それはそれでありかもしれませんね。爆発で死んだと思ったら、異世界に飛ばされていたというのは、近年のファンタジーでは定番パターンの一つと言えます』
ダルタニア「だったら、ついでにグリムズレイドの塔に、大型トラックが突っ込んで来るというのは?」
リバT『たぶん、この世界に大型トラックはありませんよ。せめて大型ドラゴンにしないと。まあ、大型のガレーキープが墜落してくるならありかもしれませんが』
ダルタニア「そう言えば、異世界転生という例では、ザゴールおじさんもそうなんだね。ヒーローに倒されたと思ったら、異世界の悪魔と融合して、新たな魔王になっているなんて、上手く流行に乗っているような」
リバT『いや、それは90年代のゲームブックですから、時代を30年近く先取りしていたような』
ダルタニア「とにかく、サソリ沼の探索はしなくても、グリムズレイドを《呪い》で倒すことで、トゥルーエンドを迎えることができるわけだね」
リバT『ええ。これで攻略終了、邪悪ルート完、にしてもいいのですが』
ダルタニア「良くないだろう。最初と最後だけ齧っただけじゃないか。何とか護符を3つ入手する冒険を果たしてみせないと、きちんとした攻略記事にはならないってことで、IFルート完」
探検のつづき(狼のあるじ)
リバT『では、改めてパラグラフ58番です。南から来て、東西へ通じる道のどちらを選びますか?』
ダルタニア「あるじの臭いはどっちからする?」
リバT『あるじの臭いなんて、あなたは知らないでしょう』
ダルタニア「それもそうか。だったら、狼の臭いならどうだ?」
リバT『そもそも、あなたの嗅覚はそれほど発達していません。あなた自身が狼であれば、仲間の居所を辿ることもできるかもしれませんが、ダルタニアさんの特殊能力に超嗅覚なんてものもありませんからね』
ダルタニア「だったら、指輪に聞こう。あるじはどこにいる?」
リバT『指輪はそこまで便利ではありません。とにかく、このゲームは双方向で行き来できるのですから、間違った道を進んでも引き返すことは可能です。気楽に好きな方を進んで結構ですよ』
ダルタニア「しかし、判断基準が欲しいわけだよ。ええと、こういう時はロガーン様の神頼みってことで、ダイスを振って決めよう。2、4、6の偶数で西ってことで。(コロコロ)6が出たから西へGOだ」
リバT『西は空き地4ですね。丸太造りの小屋が立っています。小屋に近づくと、小屋の中から狼のうなり声が聞こえて来ました』
ダルタニア「いきなり当たりを引いたようだね。さすがはロガーン様。よく知らない運命神に感謝の祈りを捧げる」
リバT『小屋の扉が開いて、たくましい巨漢が姿を見せますよ。男は森番の装いをして、剣を装備しています。2頭の狼を引き連れて、あなたを睨みつけます。「立ち去れ、余所者よ。ここは貴様のような者が来るべき場所ではない」と無愛想に命じますよ』
ダルタニア「あたしがいるべき場所は、あたしが決める。あなたが噂の〈狼のあるじ〉だな、と一応の確認をする」
リバT『男の首から狼のデザインをした〈銀の護符〉が下がっていますので、そうだと確信していいですよ』
ダルタニア「ならば、その護符を譲っていただきたい、とこちらの要望を突きつけてみよう」
リバT『「貴様からは邪悪の臭いがする。そのような輩に渡せるものか。欲しければ、力づくで奪ってみるがいい」と男は剣を抜きます』
ダルタニア「仕方ないね。話し合いの余地がないなら、欲しいものは力で奪う。それが冒険者の流儀ってものだ」
リバT『いや、全ての冒険者がそういう思考をしているわけじゃないですからね。念のため』
〈狼のあるじ〉と温和に話し合いをしようと思えば、善の魔法《友情》が必要になる。そして、ダルタニアは《友情》を持っていないので、剣に頼るしかないのだ。
しかし、2頭の狼とあるじの技術点は6とか7とかで、雑魚もいいところ。一度だけダメージを受けて(相手が12を出して、こちらが5を出して)2点ダメージをこうむるものの圧勝する。
リバT『それでは狼2頭と、その主人を虐殺したダルタニアさんは【狼の護符】を入手しました』
ダルタニア「あるじと言っても、しょせんはザコだったな。別に恨みはなかったが、話が通じない以上は、あたしの目的のために倒すしかなかったわけで」
リバT『とどめを刺さない、という選択肢もなく、あるじを殺した、と文章にも書かれていますからね。では、この先は北へ進むか、元の東に戻るかの2択です』
ダルタニア「進める限りは進んでみよう。北へGOだ」
川の越え方
リバT『次の空き地は34番です』
ダルタニア「急に数字が大きくなったなあ。1→4→34って飛ばし過ぎだろう」
リバT『後でマップをまとめましょう。そこは目の前にあるのは広い川。先へ進むには、川を越えないといけません。普通に気をつけて歩いて渡るか、魔法の《氷結》で水を凍らせるか、《枯らし》の魔法を使うかですね』
ダルタニア「《氷結》は置き換えたからなあ。それにしても、こんなところで《枯らし》なんて、どう使うんだ? 植物なんてないだろう?」
リバT『対岸の木にかけると、木が倒れて簡易の丸太橋になるんですよ』
ダルタニア「そうか。しかし、ここは呪文を使わずに渡ってみよう」
リバT『すると、水中にいるヒルがあなたの足に張りついて、血を吸って来るんですね。サイコロ2個を振って、低い出目のダメージを受けます』
ダルタニア「4と6か。だったら、4点ダメージ(残り14点)。なかなか厳しいな。食料がないと、気軽に回復もできやしない」
リバT『ここから北に進むか、南へ戻るかですね』
ダルタニア「せっかく渡った川なのに、戻ってどうするんだ? 北へ進むよ」
剣の木
リバT『北へ進んだ先は空き地18番です』
ダルタニア「34の次が18とは、数字の法則がよく分からないな。まあ、こういう空き地が30ヶ所以上あるという目安にはなるんだろうが」
リバT『狭い道で、両側を緑色の樹肌を持った木々に挟まれています。木々の枝の先が剣になっていて、間を通ろうと思ったら攻撃されてしまいそうですね。現に、あなたが近づくと、枝がザワザワと動き始めて、敵意を感じます。剣で応戦するか、魔法を使うかですが?』
ダルタニア「こういう相手こそ、《枯らし》の出番じゃないのか?」
リバT『他には《火炎》と《繁茂》も使えますが?』
ダルタニア「《火炎》はともかく、《繁茂》で相手を強くしてどうするんだ?」
リバT『ですよね。では、《枯らし》を使いますか?』
ダルタニア「使った」
リバT『では、ソード・ツリーはたちどころに枯れ果て、普通に通れるようになりました。後には【ソード・ツリーの種】が残されているので、持って行くことにします』
ダルタニア「念のために聞いておくが、戦ったらソード・ツリーはどれぐらいの強さなんだ?」
リバT『技術点9、体力点12ですね』
ダルタニア「それなりに手強い敵ってことか。まあ、悪専用の魔法《枯らし》の使いどころって奴だな」
リバT『では、次の行き先は北か西になります。もちろん、南に戻っても構いませんが』
ダルタニア「とりあえず、西に寄り道してみるか」
鉤爪獣(ダイア・ビースト)の罠
リバT『西に進むと空き地6番です。ここは行き止まりになっていて、来た道を引き返すしかないのですが、ここに入ると灰色岩のような毛皮と赤い目、鉤爪の生えた6本の足を持つダイア・ビーストに襲われます。旧版では鉤爪獣と訳されていましたが、バルサスに登場した鉤爪獣とは別の種類になりますね。技術点9、体力点10で、足が速いので逃げることもできません』
ダルタニア「ならば、戦うとするか」
魔法では《脅し》が非常に有効ですが、技術点が3差なら普通に倒せると判断したダルタニアです。
結果的には、その判断が正しく、ノーダメージで撃退成功。
入手できるものは何もなく、この空き地そのものが罠だと理解したダルタニアでした。
そして、罠はさらに続くわけですな。
リバT『行き止まりの空き地6から、先ほどの空き地18に戻ってきたダルタニアさん。しかし、さっき倒したソード・ツリーが再び急成長して、襲いかかってきます』
ダルタニア「2度手間かよ。今度は《枯らし》がないから、剣で倒さないといけないのか」
あろうことか、再生ソード・ツリーから2回の攻撃を受けてしまい、残り体力点が10まで低下。
食料さえあれば……と思いながら、体力回復には《体力増強》の魔法を使うしかない。この呪文は原体力点の半分(ダルタニアの場合、10点)を回復する。もしかしたら、《開運》よりもこっちをもう一つ持って来た方が良かったのか? と思いながら、回復は次にダメージを受けた時にすることを決意。
もしかしたら、道中のイベントで体力点が回復するかもしれない、と期待しながら。
ともあれ、【ソード・ツリーの種】をもう1つゲットしながら、この区画は2度と来たくないと思うダルタニアだった。
傷ついたユニコーン
リバT『ソード・ツリーの区画から北へ進むと、空き地29番です。この空き地の中央には、一頭のユニコーンがいます。見たところ、ユニコーンは脇腹に大きな鉤爪の傷跡がついていて、弱っているようですね。しかし、あなたが近づいて来るのを見て、威嚇のために角を向けて来ます。このユニコーンを排除しないと、来た道を戻るしかありません』
ダルタニア「ソード・ツリーの区画には戻りたくないので、ユニコーンをどうするかが問題なんだが、怪我を癒やして仲良くなる……って選択肢はないんだよね」
リバT『善の魔法《祝福》を使えば、それが可能です。しかし、あなたにできるのは《脅し》で追い払うか、それとも戦って倒すか、しかありません』
ダルタニア「ユニコーンを殺すのは、女戦士としても忍びないんだよね。悪に徹するなら、ユニコーンを倒して、高値で売れそうな【ユニコーンの角】をゲットするのもありだろうけど、ここは《脅し》で逃がすのが最も平和的な解決と見た」
リバT『戦うなら、技術点11、体力点4の強敵ながら打たれ弱い相手なんですが、《脅し》で追い払うことを選択しました。では、ここから東西南北に進めますよ』
ダルタニア「一旦、ここで休憩にしよう。自分のデータとマップを残しておこう」
リバT『それでは、パラグラフ348番でセーブってことにしておきます』
●魔法剣士ダルタニア(プレイヤー:ダイアンナ)
・技術点:12
・体力点:10/20
・運点:9/10
・呪文:脅し、枯らし、呪い、体力増強、開運、火炎
・入手アイテム:狼の護符、ソード・ツリーの種×2
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?ー(29)ユニコーンー?
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(6)鉤爪獣ー(18)剣の木
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(34)川
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(4)狼のあるじー(1)水たまりー?
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沼の入り口
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フェンマージ
(当記事 完)